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不妊の原因の50%は男性側に
WHOによると不妊の原因の半分は男性側にあると言われております。男性の不妊への関心は年々高まってきてはいますが、まだまだ女性に比べて関心が薄いのが現状です。
「恥ずかしいから気が引ける」という方も、昨今ではスマホを利用した自宅でのセルフチェックもあります。
病院で不妊治療を受ける年齢が早ければ早いほど、子どもを授かる確率があがると言われ、早期から男女2人共が主体的に取り組むことで、妊娠へと大きく前進します。
精液検査について詳しくみていきましょう。
自宅でセルフチェック
セルフチェックのメリット
精液検査を自宅でセルフチェックするメリットは3つあります。
1誰にも知られずに検査できる 2コストを抑えられる 3中々病院やクリニックに足を運べない人でも、簡単に検査できる
病院やクリニックで検査する場合は、採取用の個室が用意されていたり、自宅で採取したものを持参するのでOKの医院もあったりとプライバシーに配慮はされていますが、
「自身の精液を第三者に手渡しする」という行為は起きてしまいます。それがどうしても照れくさい方なんかは、誰にも知られずに検査できるセルフチェックがお勧めです。
価格も~4,000円程度と病院に比べると安く、気軽に検査することができます。
女性用の産婦人科やクリニックは多くありますが、男性の不妊チェックや治療ができる医院はそう多くはありません。お仕事で忙しく、中々遠方まで足を運ぶタイミングがない方でも、WEBで購入できるので時間がかかりません。
WEBで簡単に手に入るセルフチェックキットにはどんなものがあるか見ていきましょう。
○「Seem(シーム)」・・・3,980円(税込)
検査キットを購入し、スマートフォンにアプリをインストールすることで精子をチェックできる。使い方は、精液を採取し、付属の顕微鏡レンズに精液をつける。それをアプリで撮影するという流れ。有名youtuberが動画内で扱ったこともあってメジャーな製品
<検査項目>・精子濃度・精子運動率
○「SuguCareメンズホームチェッカー」・・・3,800円(税込)
専用の顕微レンズをスマートフォンにつけて精子を観察。撮影した動画をSuguCareの培養室にアップロードするだけで,生殖医療の専門家である培養士からウェブレポートをもらうことができる。
<検査項目>・精液量・精子濃度・精子運動率・総精子数・総運動精子数・WHOの基準に準じたコメント
○「TENGA メンズ ルーペ」・・・1,650円(税込)
スマートフォンに取り付け可能なルーペで、550倍のレンズで泳ぐ精子を簡単に観察できる。基本的には観察キットであり、医学的判断をするものではないが、指定の専門医にオンライン診断できるサービス(費用別途)が開始した。
<検査項目>・観察のみ(サンプル動画との比較) ・医師とのビデオカウンセリング(オンライン診断(費用別途))
○「プレグナクト 郵送精子検査キット」・・・3,828円(税込)~
自宅で採取した精液をポストに投函すると、臨床検査技師による検査が可能。WEB上で検査結果報告書のPDFをダウンロードもできる。
<検査項目>・精液量・精子濃度・総精子数・正常形態率
病院で検査
病院検査でのメリット
病院で検査する際の最大のメリットは、やはり精液を詳細に測定できることでしょう。
採取された精液の濃度や運動率に加えて、精子の形態や感染の有無等、セルフチェックでは測定できない情報まで医師に診てもらうことができます。
セルフチェックキットはあくまで簡易仕様であり、検査項目に限りがあります。より正しい情報を希望する方や、セルフチェックでの結果、精子に問題がありそうな方は病院の受診をお勧めします。
○費用
精液検査 5,000~10,000円程度
精液の検査は保険が適用されてない。治療については基本的には保険診察。
○準備
精液検査をする前には3日程度の禁欲期間が必要
○検査までの流れ
1 病院(メンズクリニックや泌尿器科等)に予約。(初診で受診)
2 採取容器を受け取り自宅にて採取→病院に持参 or 病院の個室にて採取
3 当日又は翌日以降結果を聞く(結果の郵送やWEBで確認できる医院も有)
○注意事項
自宅で採取して持参する場合は、採取後なるべく早く(1時間以内程度)に病院にもっていく必要あり。
持参する際は常温で。冷やしたりすると精子が死滅するので注意。
○検査項目
男性不妊の原因
検査結果がWHOの定める基準値を下回った場合、精子をつくる機能に異常があると診断されます。
①精液量が少ない
1.5mL
②精子の数が少ない(乏精子症、無精子症)
精子濃度が1mlに1500万個
③ 精子の運動率が低い(無力精子症)
運動率は40%
④精子の奇形率が高い(奇形精子症)
正常形態精子が4%
結果が悪くても、1回の検査で判断しなくてよい
1回の検査だけで男性不妊だと決定するわけではありません。(精子が全くない無精子症などは除く)
採取時の健康状態(ストレス・睡眠・飲酒・疲労)によって左右することがあり、WHOでは3回の検査の平均をとることが勧められています。
仮に一度の検査結果が悪かったとしても肩を落とさずに、再チェックしてみましょう。