赤ちゃんにアトピーは遺伝する?│正しい予防とケア

アトピーとは。乳児湿疹との違いは?

アトピーとは

アトピー性皮膚炎とは「かゆみのある湿疹が繰り返しできる、慢性の皮膚の病気」です。

赤ちゃんのアトピーは、まず首から上に湿疹ができ、その後、背中や手や足といった具合に体の上から下に、下るように湿疹ができる傾向があります。耳の下の切れる「耳きれ」もアトピーの特徴的な症状の一つです。

湿疹は、[乾燥→赤くなる→ブツブツただれたり、膿がでたりする]の順に進行します。

赤ちゃんがアトピーになるのはいつ頃から?

赤ちゃんのアトピー性皮膚炎が発症するの、は生後2~3ヶ月頃からです。

但し、初めは下記します乳児湿疹との区別がつきにくいため、湿疹ができて、医師から処方された塗り薬等を使用して2ヵ月以上経っても症状が改善されない場合にアトピー性皮膚炎と診断されます。

アトピーと乳児湿疹との違い

アトピーと乳児湿疹は症状が似ていて、見分けがつきにくいです。

見分けるポイントは

・頭や顔以外の手足の関節に湿が広がっているか
・長期間繰り返し湿疹ができるか

の2つです。

かゆみは乳児湿疹に比べてアトピー性皮膚炎の方が強く、頭や顔の湿疹が始まり徐々に広がっていく場合が多いです。顔だけでなく背中、ひじの裏、ひざの裏、手首足首などにも湿疹が発症している場合はアトピーの可能性があります。

乳児湿疹は生後2週~2か月頃に多くみられ3カ月以降はおさまっていく場合が多いです。生後3カ月以降もかゆみを伴う湿疹が、慢性的によくなったり悪くなったりを繰り返す場合はアトピーの可能性があります。

1歳に近づくとおさまってくる

厚生労働省の研究によると、乳児のアトピー性皮膚炎は、多くは乳児・小児期に発症し、年齢とともに減り、1歳すぎには70%が治ったというデータがあります。仮に赤ちゃんの時期にアトピーがひどくても1歳まで、遅くとも小学校にあがるころまでにはよくなるという場合は多いと言われています。(勿論、中には反対に赤ちゃんの時は発症していなくて、少し大きくなってから発症する場合もあります。)

病院によっては1~2歳まではアトピーとは診断せず、乳児湿疹と呼ぶところもあります。まだ0歳児のママやパパは悲観的にならずに経過を見守ってあげてください。

アトピーは親から子へ遺伝する?

正確に証明されるには至っていませんが、今の研究では「親がアトピーだと、子供も同様にアトピーになる可能性はある」といわれています。

「どれくらいの確率で遺伝するか?」や「父母の片方がアトピーの場合より両親ともアトピーのほうが遺伝しやすいか?」についてははっきりわかっていません。

アトピー性皮膚炎は「アトピー素因」という遺伝を持っている人のみ発症のリスクがあるといわれています。アトピー素因は日本人の約30%がもっており、アトピー性皮膚炎になっていなくてもアトピー素因をもっている場合もあります。(日本アトピー協会)

その為、もし「両親ともアトピーでなければ子供がアトピーになる心配がない」かというと、そういうわけではなく、両親が知らずにアトピー素因をもっていて、何かのきっかけで子孫に発症したということはあり得ます。

我が子をアトピーから守るためには

しっかり保湿する

アトピーは外部からの刺激に対しての反応ですので、お肌を清潔に保つことは基本となります。保湿剤には水分を保つ以外にも、油分の膜でお肌をバリアーする効果もあります。

お風呂あがりの1回と、可能であればその他2~3回の計一日3~4回は保湿剤を塗って、皮膚の乾燥を防ぎ外部からの刺激から保護しましょう。

肌にあった衣類を選ぶ

一般的に肌によいとされている衣服の素材は「綿」や「絹」で、肌によくないとされている素材は「羊毛」や「化学繊維」です。まずは綿100%や絹100%の高級は衣服を買ってあげることが推奨されます。しかし、「綿」や「絹」がアトピーの防止に役に立つかは今のところ根拠がうすいのが実情です。

こうすればよいというのでは、お子さんの肌をよく観察しながら一番わが子にあった素材を選ぶことが重要になります。また、衣類洗剤も漂白剤等刺激が強いものを避けるのが好ましいです。

食べ物はアレルギーを病院で検査

乳児の食物アレルギーの原因は「鶏卵」「牛乳」「小麦」が主です。卵・牛乳・小麦を使わないレシピを紹介するウェブページは多くありますが、まずは離乳食をはじめるタイミングでアレルギー専門の小児科で検査して自分の赤ちゃんが何にアレルギーをもっているかきちん知ることが重要です。はっきりと根拠があるもの以外は栄養のバランスを偏らせてしまうので、除去するのを避けましょう。

ハウスダスト対策で掃除はしっかり

アトピーの子に限らず、デリケート赤ちゃんが生活する環境はしっかり掃除をして清潔に保っておくことは育児の基本です。特殊な掃除機までは必要ありませんので、部屋の隅々まで丁寧に掃除機をかけましょう。

赤ちゃんが一日の大半を過ごすお布団は特に入念にケアが必要です。布団にも掃除機をかけたり、防ダニ・アレルギー対策の寝具も市販されているので検討してみてもよいかもしれません。

ペットを飼われている方は、ペットの毛が原因でアレルギーを起こす場合もあります。こちらは医師に相談して適切な支持を仰ぐのがよいでしょう。

汗はかきすぎるまえに着替えさせる

汗をたくさんかくことで、皮膚の炎症を促し、湿疹を引き起こす場合があります。赤ちゃんは大人と比べて体温が高く、汗をかきやすいので、室温を調整したり、服装を変えて汗をかきすぎないようにしてあげましょう。

神経質になりすぎないことも重要

どれだけ気を付けていても、上記の内容を徹底的に管理しようとがんばりすぎると親の方にストレスが溜まってしまいますし、ダニやホコリはいくらがんばってもゼロにはなりません。長期的に続けられる程度を自身でうまく見極めて、無理なく環境を整えるように心掛けましょう。

アトピーになったら

ステロイドの使い方は医師の話をしっかりきく

ステロイド外用薬は素人が扱うのが難しい薬です。

ステロイドを使用して湿疹はよくなったけど、ステロイドを塗るのをやめた途端アトピーがひどくなり、また塗るを繰り返して、ステロイド依存になってしまったり

副作用を心配して刺激の弱いものを少量塗っているが、一向にアトピーは改善しないなどなど

ステロイドを使用するには「正しい方法・強さ・期間」を熟知している医師の指示をしっかり守ることが重要です。各自の判断で処方するのは避けましょう。

かきむしり防止

アトピー性皮膚炎で最も悩まされることといえば、つよい「かゆみによるかきむしり」です。

赤ちゃんが無意識に全身をかきむしることで、湿疹はどんどん悪化してします。保湿や掃除の環境面をしっかり気をつけていても、気付いたらまた体をかきむしっている赤ちゃんをみると心苦しく感じ、ずっと治らないのではないかと不安なりますよね。

言葉がわからない赤ちゃんにとってのかきむしり対策は、赤ちゃんの爪をこまめに切ってあげることです。短く・角がないように滑らかに整えましょう。また、かきむしり防止用の手袋も効果的です。蒸れにくくはずれにくいものから、オーガニックの可愛いミトンタイプなどさまざま市販されているので検討してみて下さい。

入浴は気を付けることが多い

直接肌の手入れをする入浴時には気をつけるポイントが多くあります。

まず、石鹸やベビーソープは低刺激のものを選択しましょう。アトピー性皮膚炎は体が熱いときに強いかゆみを感じ、体を冷やすとかゆみも落ち着きます。なので、風呂の温度はぬるめにして、冬は風邪をひかないように暖房のきいた脱衣スペースで洋服を着せてあげましょう。また、沐浴剤や入浴剤は刺激物となる場合があるので使用を控えましょう。

以上、赤ちゃんのアトピーについてまとめてきました。アトピーと戦っていくのは時間がかかります。すぐよくならないからといって焦りは禁物です。アトピーの状態に一喜一憂せず、過度にストレスをためないようにしてください。赤ちゃんにとってはママやパパが笑顔で一緒にいてくれるのが一番重要なのです。